AviUtl2-LaTeX
概要
LaTeXの描画を行うメディアオブジェクトプラグインです。
詳細説明
AviUtl2-LaTeX
AviUtl2上で LaTeX数式・日本語文書・TikZ図形 を描画するメディアオブジェクトプラグインです。
LuaLaTeXで組版した結果を高解像度で描画し、AviUtl2側から文字色、表示ステップ、フェード、リビールなどを調整できます。
重要
このプラグインだけでは数式を描画できません。
MiKTeXまたはTeX Liveと、MuPDFを別途導入してください。
作れるもの
数式

日本語文書

TikZ図形

累積表示
ソース内を%<step>で区切ると、式や図形を順番に追加表示できます。

TikZ図形の累積表示
TikZ図形も%<step>で区切ることで、点、線、補助線などを順番に追加表示できます。

動作要件
LuaLaTeX、MiKTeX、TeX Live、MuPDF、フォントは、本プラグインには含まれません。
導入手順
初めてLaTeX環境を導入する場合は、次の順序で進めてください。
- AviUtl2-LaTeXをインストール
- MiKTeXをインストール
- MuPDFをダウンロードして展開
- AviUtl2-LaTeXの「環境設定」で2つの実行ファイルを指定
- 「環境確認」を実行
1. AviUtl2-LaTeX
AviUtl2カタログからインストールできます。
2. MiKTeX
- MiKTeX公式ダウンロードページからインストーラーをダウンロードして実行する。(設定はすべて変更なしでOK)
MiKTeXは不足しているLaTeXパッケージを追加導入できます。初回コンパイル時にパッケージ導入の確認が表示された場合は、内容を確認して許可してください。
ヒント
TeX Liveを既に使用している場合は、MiKTeXを追加で入れる必要はありません。TeX Liveに含まれるlualatex.exeを指定できます。
3. MuPDF
- MuPDF公式リリースページからWindows用のMuPDFをダウンロードする。
- 展開したフォルダ内に
mutool.exeがあることを確認します。 - 後から移動しなくて済む場所へフォルダを置きます。
警告
設定後にmutool.exeやフォントファイルを移動・削除すると、再コンパイルに失敗します。
環境設定の方法
LaTeXオブジェクトを追加し、設定画面下部の「環境」を展開して「環境設定」を押します。
自動検出で検出できなかった場合は以下の手順を参照してください。
LuaLaTeX
「参照」を押し、TeX環境に含まれるlualatex.exeを選択します。
場所が分からない場合は、コマンドプロンプトを開いて次を実行してください。
where lualatex
パスが表示された場合は、そのlualatex.exeを指定します。
where lualatexで見つからない場合でも、MiKTeXまたはTeX Liveが正しく入っていれば、環境設定の「参照」から直接選択できます。
MuPDF
「参照」を押し、先ほど展開したMuPDFフォルダ内のmutool.exeを選択します。
環境確認
2つのパスを指定した後、「環境確認」を押します。
次がすべて正常であれば設定完了です。
環境は正常です。
基本: 正常
日本語: 正常
TikZ: 正常
PDF変換: 正常
自動検出で見つからなくても異常とは限りません。PATHに登録されていない場合は、参照ボタンから手動で指定してください。
基本的な使い方
- AviUtl2で「オブジェクトを追加」を開きます。
- LaTeXオブジェクトを追加します。
- テンプレートを選びます。
- 入力欄へLaTeXソースを記述します。
- 「コンパイル」を押します。
ソースやフォント設定を変更しただけでは画像は更新されません。変更後は、もう一度「コンパイル」を押してください。
テンプレートの解説
入力欄には、テンプレートの外側に相当する\begin{...}や\end{...}を記述しません。プラグインが自動的に補います。
インライン数式
1行の数式に適しています。
例
E=mc^2
内部ではインライン数式として処理されます。文章全体ではなく、単独の短い式に使用してください。
align*
複数行の式変形や、等号位置を揃えたい場合に使用します。
例
(x+1)^2
&= x^2+2x+1\\
&= x(x+2)+1
&を置いた位置が揃います。一般には等号の直前へ置きます。
左辺 &= 右辺
\begin{align*}と\end{align*}は記述しません。
equation*
番号なしの独立した数式を1つ表示します。
例
\int_{-\infty}^{\infty} e^{-x^2}\mathrm{d}x=\sqrt{\pi}
\begin{equation*}と\end{equation*}は記述しません。
document
日本語の文章、段落、複数の数式を含む文書に使用します。
例
加速度$a(t)$が,位置$x(t)$,速度$v(t)$,および,時刻$t$の関数,すなわち,
\[
a(t) = f(x(t),v(t);t)
\]
と表されればよい。本書では$f$を「起動因子」とよぶことにしよう。
日本語を使用する場合は、「日本語対応」を有効にしてください。
文書幅
「幅」で自動折り返しの基準幅を指定します。
0: 自動幅を使用しない0より大きい値: 指定した幅の文書領域を作る
フォント
「フォント選択」ではWindowsにインストールされたフォントを選択できます。
「ファイル読込」では、次のフォントファイルを直接指定できます。
.otf.ttf.ttc
フォントを選択した後は「コンパイル」を押してください。数式部分の数式フォントは変更されません。
和文字間
- 自動: プロポーショナルな日本語組版を優先
- 均等: 和文を均等幅に近い形で配置
- フォント準拠: フォント側の字間・カーニングを優先
tikzpicture
TikZの図形描画命令を記述します。
例
\draw[->] (-0.5,0) -- (4,0) node[right] {$x$};
\draw[->] (0,-0.5) -- (0,3) node[above] {$y$};
\draw[domain=0:3,samples=80] plot (\x,{0.25*\x*\x});
\begin{tikzpicture}と\end{tikzpicture}は記述しません。
追加のTikZライブラリが必要な場合は、「TikZ設定」のライブラリ欄へ記述します。
例
arrows.meta,calc,positioning
累積表示の解説
累積表示では、同じLaTeXオブジェクトの内容を段階的に追加できます。
ソースの区切り方
表示を切り替えたい位置へ、単独の行として%<step>を記述します。
例
x^2-1 &= 0\\
%<step>
(x-1)(x+1) &= 0\\
%<step>
x &= \pm 1
最大32ステップまで使用できます。
設定方法
- 「表示モード」を累積表示にします。
- ソースへ
%<step>を追加します。 - 「コンパイル」を押します。
- 「表示ステップ」を時間変化させます。
- 必要に応じて切替効果と効果時間を調整します。
切替効果は、新しく追加される部分にだけ適用されます。既に表示されている式は、そのまま残ります。
例
-1 &= \sqrt{-1}\cdot\sqrt{-1}\\
%<step>
&= \sqrt{(-1)\cdot(-1)}\\
%<step>
&= \sqrt{1}\\
%<step>
&= 1
バージョン履歴
-
v0.1.1 (2026-07-17)
- フォント選択や環境設定のウィンドウのUIを改善
-
v0.1.0 (2026-07-15)
- リリース
ライセンス
AviUtl2-LaTeXはMIT Licenseで公開しています。
LuaLaTeX、MiKTeX、TeX Live、MuPDF、各フォントには、それぞれ別のライセンスが適用されます。