スクリプト

フィルム調フィルタ集_H

概要

グリッチ・グレイン・ハレーションなどフィルム調の加工17種

詳細説明

Filters フィルタスクリプト 使用ガイド

AviUtl2 @Filters_H.anm2 に含まれる14個のフィルタエフェクト効果の詳細な使い方ガイド。

ファイル: Script/@Filters_H.anm2
最終更新: 2026年9月2日
ライセンス: MIT No Attribution (MIT-0) (Copyright 2026 HexBrowns)


目次

  1. グリッチ
  2. グレイン
  3. ハレーション
  4. ライトリーク
  5. ビネット
  6. アナモルフィックフレア
  7. リキッドディストーション
  8. シマー
  9. フォグヘイズ
  10. フィルムバーン
  11. カラーグレード
  12. バレル歪みPremium
  13. ノイズオーバーレイ
  14. リフト・ガンマ・ゲイン

グリッチ

セクション名: @グリッチ
説明: ブロック状のグリッチ効果と色収差を組み合わせたエフェクト。

パラメータ

パラメータ 範囲 デフォルト 説明
強度 0~100 50 グリッチ効果の全体的な強さ(0で無効)
ブロック幅 1~100 10 グリッチの適用単位(ピクセル×N)
色収差 0~100 20 RGB チャンネルのシフト量
アニメーション On/Off On フレーム毎に異なるグリッチパターンを生成
シード 任意 0 乱数シード(同じ値で同じパターン)

使用例

  • VHS テープ破損効果: 強度=60、ブロック幅=5、色収差=30
  • 微細なグリッチ: 強度=20、ブロック幅=30、色収差=10
  • カラフルなグリッチ: 強度=80、ブロック幅=1、色収差=50

使用時の注意

  • アニメーション OFF: シードを変えることで静止グリッチパターンを複数生成可能
  • ブロック幅が小さい: GPU 負荷が増加するため注意
  • 強度が高い: 画像が大きく破損するため、キーフレーム設定での段階的な変更を推奨
  • はみ出し ON のずれ(v1.31〜): ずらしたブロックは、通常のオブジェクトでは外枠の外まで出る(ずれる向きの分だけオブジェクトの画像が大きくなる。横は左へ、縦・両方は上下へ。最大で 強度/100 × 画像の幅 × 12%)。フィルタオブジェクトでは画面の大きさのまま(ずれて空いた画面の端は透明になる)。はみ出し OFF は形の内側だけで崩す(大きさは変わらない)

グレイン

セクション名: @グレイン
説明: 微粒ノイズを追加し、フィルムのような質感を生成。

パラメータ

パラメータ 範囲 デフォルト 説明
強度 0~100 10 ノイズの強さ
粒サイズ 0.1~10.0 1.0 ノイズ粒の大きさ
柔らかさ 0~100 0 ノイズを平滑化(0で最も粗い)
カラーモード On/Off Off RGB 各チャンネルで異なるノイズ(On)or グレースケール(Off)
明暗対応 On/Off Off 暗い部分と明るい部分でノイズ量を変更
明暗バランス -100~100 -30 暗部/明部のノイズ付与バランス
合成モード 4種類 加算 加算、オーバーレイ、ソフトライト、乗算
重ねがけ 1~100 1 同じフィルタを複数回適用(品質向上)
シード値 任意 0 ノイズパターン決定用
アニメーション On/Off On フレーム毎に異なるノイズ

使用例

  • フィルムグレイン(モノクロ): 強度=15、粒サイズ=1.2、カラーモード=Off、合成モード=加算
  • ビンテージフォト: 強度=25、粒サイズ=2.0、合成モード=オーバーレイ、重ねがけ=3
  • ISO 感度上昇効果: 強度=50、粒サイズ=3.0、カラーモード=On、明暗対応=On、明暗バランス=50

使用時の注意

  • 重ねがけ増加: 処理時間が線形に増加
  • 柔らかさ: GPU 負荷が増加(特に 30 以上)
  • 合成モード: ソフトライトが最も自然な質感を出しやすい

ハレーション

セクション名: @ハレーション
説明: 明るい部分に光の滲みと色付きハロを追加。カメラレンズの反射現象を再現。

パラメータ

パラメータ 範囲 デフォルト 説明
しきい値 0~100 70 ハレーション発生の輝度閾値(値以上の明るさで発生)
強度 0~200 100 ハレーション効果の強さ
拡散 1~200 30 ハロの拡散距離(ぼかし量)
色相シフト -180~180 15 ハロの色相を回転(度単位)
彩度 0~200 120 ハロの色の鮮やかさ
色合い カラー 0xFF8866 ハロの基本色(RGB 16進)
ぼかし方式 標準/高品質(Basic_S) 標準 ハローのぼかし処理の方式(下記参照)

ぼかし方式について(v1.20〜)

  • 標準: AviUtl2標準の「ぼかし」を複数回に分けて適用(追加インストール不要)
  • 高品質(Basic_S): Basic_Sの「小数ぼかし」(ガウス分布)を使用し、より滑らかなハローになる
    • Basic_Sが未導入の場合は自動的に標準方式へフォールバックするため、エラーにはならない
    • Basic_Sを導入済みなら基本的に「高品質」を選んで問題ない

使用例

  • 温かいレンズフレア: しきい値=60、強度=150、拡散=50、色相シフト=20、色合い=0xFFAA77
  • クール青白いハレーション: しきい値=80、強度=80、拡散=20、色相シフト=-30、色合い=0x88DDFF
  • 映画的ハレーション: しきい値=75、強度=100、拡散=40、色相シフト=0、色合い=0xFFEEDD

使用時の注意

  • しきい値が低い: 画像全体が淡くなる可能性
  • 拡散が大きい: 処理時間が増加
  • 強度 150 以上: 過度な効果になりやすい
  • 形の外への光(v1.31〜): 合成が 加算 / スクリーン のとき、通常のオブジェクトでは光が形の外(透明な所と外枠の外)までにじむ(拡散 × 1.32 px ぶんオブジェクトの画像が大きくなり、四角の縁で切れない)。オーバーレイは下地を変える合成なので、形の外には出ない。フィルタオブジェクトでは画面の大きさのまま(光は画面の中に収まる)
  • 大きな素材で拡散が大きいとき: 一時バッファの枠(合わせて 1600 万ドット)に収まるよう、広げる量を自動で縮める。FHD いっぱいの素材で拡散を大きくすると、にじみが画像の端で切れることがある

他の色調整系エフェクトとの組み合わせ順序

色の下地作りから最終仕上げまで、以下の順でフィルタ効果を重ねるのがおすすめです(上から順に適用)。

  1. レベル補正(標準) — 素材のシャドウ/ハイライトの入出力レベルを整える
  2. 色調補正@Basic_S(OKLCH等) — 色空間を意識した高精度な色温度・彩度調整
  3. カラーグレード(@Filters_H) — プリセットや色温度・ティントで作品全体の質感を作る
  4. トーンカーブ(時間制御)(標準・任意) — 決めの瞬間だけハイライトを持ち上げるなどキーフレーム制御したい場合
  5. ハレーション / ライトリーク / アナモルフィックフレア(@Filters_H) — 光の演出を追加
  6. フォグヘイズ / ビネット(@Filters_H) — 空間の空気感・視線誘導
  7. グレイン / ノイズオーバーレイ(@Filters_H) — 質感の仕上げ
  8. 色オーバーフロー修正@Basic_S — 加算/スクリーン合成で100%を超えた色を最後に正常範囲へ補正(必須ではないが安全)

ライトリーク

セクション名: @ライトリーク
説明: フィルムに光が漏れ込んだような、虹色にグラデーションする帯状の光線効果(v2.00で全面刷新)。

パラメータ

パラメータ 範囲 デフォルト 説明
強度 0~200 80 光線の強さ
角度 -180~180 35 光線の方向(度単位)
帯幅 0~100 45 光線帯の幅
柔らかさ 0~100 80 光線エッジのぼかし度合い
虹色幅 0~100 55 帯の中で色相がどれだけ変化するか(0=単色、100=虹色に近い)
コアの眩しさ 0~100 65 帯の中心を白飛びさせる強さ(実際の光の白飛び感を再現)
色合い カラー 0xFF8866 色相グラデーションの起点となる基本色
シード 任意 0 ノイズパターン(帯のゆらぎに使用)

使用例

  • 暖色〜虹色光線(右上から): 強度=100、角度=45、虹色幅=60、コアの眩しさ=70、色合い=0xFFDD88
  • 青紫ライトリーク: 強度=120、角度=-60、虹色幅=30、色合い=0xAA88FF
  • 薄いレンズ効果: 強度=40、角度=90、帯幅=20、柔らかさ=90、コアの眩しさ=30

使用時の注意

  • 帯の縁の筋(v2.01〜): 帯のゆらぎを作る乱数の継ぎ目で、帯の縁に細い筋が出ることがありました。v2.01 で直しました

使用時の注意

  • 虹色幅を上げすぎる: 帯の両端で色が一周してしまい不自然になるため、30~70程度が目安
  • コアの眩しさ 100: 帯の中心が完全に白飛びしてグラデーションが分かりにくくなる
  • さらに縁を柔らかくしたい場合: 本フィルタの後段に別レイヤーとして標準のぼかしフィルタを重ねる(フィルタオブジェクト内でobj.effect("ぼかし",...)を呼ぶとフレームバッファサイズの不整合警告が出て描画されない場合があるため、本フィルタ内では意図的にぼかし処理を行っていません)
  • ビネットと併用: 画面四隅を落としたい場合は@ビネットを追加で重ねる(本フィルタ単体では四隅減光は行わない設計)

ビネット

セクション名: @ビネット
説明: 周辺部を暗くする(またはライトアップする)フィルム風周辺減光効果。

パラメータ

パラメータ 範囲 デフォルト 説明
強度 0~100 50 ビネット効果の強さ
減衰 0~100 60 ビネット範囲の急峻さ(大きいほどシャープ)
丸み 0~100 50 ビネット形状(0=横楕円、100=円形)
中心X -100~100 0 ビネット中心の X オフセット
中心Y -100~100 0 ビネット中心の Y オフセット
合成 乗算/オーバーレイ 乗算 暗くする(乗算)or オーバーレイ効果
色合い カラー 0x000000 周辺部の色(通常は黒)

使用例

  • 映画的ビネット: 強度=60、減衰=70、丸み=70、合成=乗算
  • 注目効果: 強度=40、減衰=40、丸み=100、中心X=20、中心Y=-10
  • 明るいビネット: 強度=50、合成=オーバーレイ、色合い=0xFFFFFF

使用時の注意

  • 中心X/Y: ビネット中心を移動(例: 人物の顔に合わせる)
  • 丸み=0: 横方向の楕円形ビネット

アナモルフィックフレア

セクション名: @アナモルフィックフレア
説明: シネマカメラのレンズフレア風効果。複数方向の光条を生成。

パラメータ

基本

パラメータ 範囲 デフォルト 説明
しきい値 0~255 100 フレア発生条件の輝度値
強度 0~200 100 フレア全体の強さ

フレア

パラメータ 範囲 デフォルト 説明
方向 0~360 0 メイン光条の方向(度単位)
拡散幅 1~100 30 光条の太さ
拡散距離 0.1~10 2 光条の延びる距離

品質

パラメータ 範囲 デフォルト 説明
サンプル数 4~32 16 光条計算の精密度(大きいほど高品質)
パス数 1~3 2 複数パスで品質向上(高品質モード時)
高品質モード On/Off Off 複数パスレンダリング(処理時間増加)。パス数 2 で メイン方向と +120°、3 で +240° の筋も重ねる

色

パラメータ 範囲 デフォルト 説明
色合い カラー 0xFF8866 フレアの基本色
色相シフト -180~180 0 色相を回転
彩度 0~200 120 フレア色の鮮やかさ

合成・その他

パラメータ 範囲 デフォルト 説明
合成モード 加算/スクリーン 加算 加算(明るく)or スクリーン(より自然)
アニメーション On/Off On フレーム毎に変化
シード 任意 0 ノイズパターン

使用例

  • 映画的3方向フレア: サンプル数=20、パス数=2、高品質モード=On、色合い=0xFFEECC
  • シンプル単方向フレア: パス数=1、高品質モード=Off、方向=90
  • 青紫フレア: 色合い=0x8888FF、色相シフト=30、彩度=150

使用時の注意

  • 高品質モード ON: 処理時間が 2~3 倍に増加
  • サンプル数 > 24: さらに処理負荷が増える
  • 複数フレーム: パフォーマンスを確認して使用
  • 形の外への筋(v1.01〜): 通常のオブジェクトでは、光の筋が形の外(透明な所と外枠の外)まで伸びる(筋の長さ 拡散幅/100 × 拡散距離 px ぶん、筋の向きにオブジェクトの画像が大きくなる)。筋は明るい所から離れるほど薄くなる。フィルタオブジェクトでは画面の大きさのまま
  • 暗い所が消えない(v1.02〜): v1.01 までは、高品質モード OFF(標準)で筋の届かない暗い所が透明に消えていた(フィルタオブジェクトでは画面の大半が透明になった)。v1.02 からは筋の無い所は元の絵のまま
  • 高品質モードのパス(v1.02〜): v1.01 までは、パス数 2・3 でも最後のパスの筋しか残らなかった可能性がある(重ね方の指定が効いていなかった)。v1.02 からはパス数ぶんの方向の筋がすべて重なる。高品質モード OFF は 3 方向(メイン・+120°・+240°)を 1 回で描く

リキッドディストーション

セクション名: @リキッドディストーション
説明: 液体の揺らめくような歪みを追加。有機的な変形効果。

パラメータ

パラメータ 範囲 デフォルト 説明
強さ 0~100 25 歪みの大きさ
スケール 0.1~20 2.5 波のスケール(大きいほど大規模な波)
速度 0~100 20 アニメーション速度
詳細 1~8 4 Fractal Brownian Motion の詳細度(大きいほど複雑)
シード 任意 0 ノイズパターン

使用例

  • 波状歪み: 強さ=40、スケール=3.0、速度=30、詳細=5
  • 微細な液体揺らぎ: 強さ=10、スケール=1.5、速度=15、詳細=2
  • 激しい歪み: 強さ=70、スケール=5.0、速度=50、詳細=6

使用時の注意

  • 詳細が高い: GPU 負荷が指数関数的に増加
  • スケール: フレームサイズに応じて調整(推奨: 2~4)
  • 速度: 一般的には 20~40 が自然
  • 外へのずれ(v1.11〜): 通常のオブジェクトでは、縁の画素が外枠の外までずれて波打つ(強さ/100 × 40 px ぶんオブジェクトの画像が大きくなり、四角の縁で切れない)。元の画像の範囲の中は v1.10 と同じ絵。フィルタオブジェクトでは画面の大きさのまま
  • 画面の端(v1.12〜): フィルタオブジェクトで画面の外を読む所は、画面の端の色で埋まる。v1.11 までは画面の端が半透明になり、暗い帯が出ることがありました

シマー

セクション名: @シマー
説明: 光の輝きが波状に流れる効果。光線の揺らめき。

パラメータ

パラメータ 範囲 デフォルト 説明
強さ 0~100 20 シマー効果の振幅
スケール 0.1~20 3 光条の周期スケール
速度 0~100 25 アニメーション速度
角度 -180~180 0 光線の流れる方向
シード 任意 0 ノイズパターン

使用例

  • 水面の輝き(水平): 強さ=25、スケール=4.0、速度=20、角度=0
  • 縦方向の光条: 強さ=30、スケール=3.0、速度=30、角度=90
  • 斜め光条: 強さ=20、スケール=2.5、速度=15、角度=45

使用時の注意

  • 強さが高い: 歪みが激しくなって画像が認識しづらくなる
  • スケール: 小さいほど細かい波動、大きいほどゆっくりした波動
  • 速度: 30 以上でかなり高速
  • 外へのずれ(v1.21〜): 通常のオブジェクトでは、縁の画素が外枠の外までずれる(角度の向きに 強さ × 10 px、最大で短辺の 5% ぶんオブジェクトの画像が大きくなる)。元の画像の範囲の中は v1.20 と同じ絵。フィルタオブジェクトでは画面の大きさのまま
  • 画面の端(v1.22〜): フィルタオブジェクトで画面の外を読む所は、画面の端の色で埋まる。v1.21 までは画面の端の列が半透明になることがありました

フォグヘイズ

セクション名: @フォグヘイズ
説明: 霧や靄がかかったような効果。大気透視効果。

パラメータ

パラメータ 範囲 デフォルト 説明
密度 0~100 35 フォグの濃さ
開始深度 0~100 20 フォグが開始する距離(フレーム手前)
終了深度 0~100 80 フォグが完全に覆う距離(フレーム奥)
散乱 0~100 40 明るい部分への光の散乱量
フォグ色 カラー 0xCCCCDD 霧の色

使用例

  • 朝霧: 密度=40、開始深度=10、終了深度=70、フォグ色=0xE8E8F0
  • 黄色い霧(汚染都市): 密度=50、フォグ色=0xEED966
  • 青いミスト: 密度=25、開始深度=30、終了深度=90、フォグ色=0xAADDFF

使用時の注意

  • 密度 > 80: 画像がほぼ見えなくなる可能性
  • 開始深度 > 終了深度: 自動調整される
  • 散乱: グレースケール画像では効果が薄い

フィルムバーン

セクション名: @フィルムバーン
説明: フィルム端が焼けるようなトランジション効果。

パラメータ

パラメータ 範囲 デフォルト 説明
強度 0~100 50 焼焦げの強さ
エッジ 0~100 70 焼け込み範囲(大きいほど広い)
拡散 1~200 35 焼焦げのぼかし範囲
シード 0~10000 0 焼けパターンのランダム性
焼色 カラー 0xFF6622 焼焦げの色
位置 右/左/上/下 右 焼け込みが開始する側

使用例

  • 映画的フィルムバーン(右から): 強度=70、エッジ=80、拡散=50、焼色=0xFF4400
  • 激しい焼焦げ: 強度=100、エッジ=100、拡散=100
  • 左下からのスロー焼焦げ: 位置=左、強度=40、エッジ=40、拡散=80

使用時の注意

  • シード: 複数のパターンを作成したい場合は値を変える
  • 拡散: 大きすぎると効果が不明瞭になる
  • 拡散のぼかしの広がり(v1.21〜): 拡散が 1 より大きいときのぼかしは、通常のオブジェクトでは外枠の外まで広がる(ぼけた分だけオブジェクトの画像が大きくなり、四角の縁で切れない)。フィルタオブジェクトでは画面の大きさのまま(ぼけは画面の中に収まる)
  • トランジション用途: クリップ終盤にアニメーションキーを設定

カラーグレード

セクション名: @カラーグレード
説明: 色調補正フィルタ。色温度、彩度、コントラスト調整。

パラメータ

パラメータ 範囲 デフォルト 説明
強度 0~100 100 グレード効果の全体強さ
コントラスト -100~100 0 コントラスト(正=高、負=低)
彩度 -100~100 0 色の鮮やかさ(正=鮮やか、負=グレー化)
色温度 -100~100 0 暖色/寒色シフト(正=暖、負=寒)
ティント -100~100 0 緑/マゼンタシフト
シャドウ -100~100 0 暗部の色付け
ハイライト -100~100 0 明部の色付け
プリセット 5種類 ニュートラル ニュートラル、シネマ、ウォーム、クール、ヴィンテージ

使用例

  • シネマティックグレード: プリセット=シネマ、コントラスト=10、色温度=-20
  • ウォームビンテージ: プリセット=ヴィンテージ、彩度=20、色温度=40
  • クール映画風: プリセット=クール、コントラスト=15、彩度=-10

使用時の注意

  • プリセット: 各プリセットは基本色調を自動適用
  • 複数調整: コントラスト + 彩度の組み合わせが効果的
  • 強度 < 100: 元画像と効果のブレンド率を下げる

バレル歪みPremium

セクション名: @バレル歪みPremium
説明: レンズ歪み効果。樽型または糸巻き型の歪み+色収差・周辺減光。

パラメータ

パラメータ 範囲 デフォルト 説明
強さ -100~100 0 歪みの強さ(正=外ほど引き伸ばす糸巻き型で、画像が外へ押し出される。負=外ほど縮める樽型)
色収差 0~100 0 RGB チャンネルの分離(色ずれ)
周辺減光 0~100 0 ビネット効果(周辺を暗くする)
範囲外を透明 On/Off On 歪みで出た範囲外を透明か黒で埋めるか
中心点 アンカー 画像中心 歪みの中心(ドラッグで調整可)

使用例

  • カメラレンズ風歪み: 強さ=20、色収差=15、周辺減光=30
  • フィッシュアイレンズ(樽型): 強さ=-60、色収差=30、周辺減光=50
  • 糸巻き型歪み: 強さ=30、色収差=0、周辺減光=10

使用時の注意

  • 中心点: アンカー操作でビネット中心を移動可能
  • 範囲外を透明: 背景が黒になって欲しい場合は OFF
  • 色収差が高い: 色ずれが目立つため、映画的な効果に
  • 外へ押し出される分(v1.01〜): 強さが正のとき、通常のオブジェクトでは押し出された四隅・縁が外枠の外まで出る(その分だけオブジェクトの画像が大きくなる)。元の画像の範囲の中は v1.00 と同じ絵。とても強いと、中心からある距離(強さ 100 で画像の大きさと同じ距離)より外には出さない(それより外は画像が裏返って映るため)。強さが負(内へ縮む)ときとフィルタオブジェクトでは大きさのまま
  • 画面の端(v1.02〜): 範囲外を透明 OFF で外を読む所(強さが負のとき・フィルタオブジェクト)は、端の色で埋まる。v1.01 までは画面の端が半透明になり、暗い帯が出ることがありました

ノイズオーバーレイ

セクション名: @ノイズオーバーレイ
説明: ノイズテクスチャを合成。グレインより細かいノイズ。

パラメータ

パラメータ 範囲 デフォルト 説明
強度 0~100 20 ノイズの強さ
スケール 0.1~20 1.5 ノイズの粒サイズ
柔らかさ 0~100 0 ノイズの平滑化
カラーノイズ On/Off Off RGB 別々のノイズ(On)orグレースケール(Off)
アニメーション On/Off On フレーム毎に変化
合成 加算/オーバーレイ/乗算 加算 合成方式の選択
シード 任意 0 パターン決定用シード

使用例

  • フィルムパーティクル: 強度=15、スケール=2.0、合成=加算、カラーノイズ=Off
  • カラフルノイズ: 強度=25、スケール=1.0、カラーノイズ=On、合成=オーバーレイ
  • ダストパーティクル: 強度=30、スケール=3.0、柔らかさ=50、合成=乗算

使用時の注意

  • 合成方式: オーバーレイが最も自然な仕上がり
  • スケール小(< 0.5): 非常に細かいノイズ
  • 柔らかさ: 20 以上で平滑化が明らかになる

共通操作・応用技法

推奨レイヤー順序(汎用)

シーン内容に関わらず、まずはこの7段階の順序をベースに組み立てると事故が少ないです(上から下へ適用)。各段は「必要なフィルタだけ選ぶ」で構いません。

段 カテゴリ フィルタ例 理由
1 幾何・レンズ形状 バレル歪みPremium、リキッドディストーション レンズの物理的な歪みは光が入る前の現象。後段の光効果・グレインが歪みに追従するよう最初に置く
2 基礎トーン補正 レベル補正(標準) → 色調補正@Basic_S → カラーグレード(@Filters_H) → トーンカーブ(時間制御)(標準・任意) 明るさ/色域を整えてから作品の「色の土台」を決める。しきい値依存の光効果(ハレーション等)より前に置くことで発光判定が安定する
3 光源・フレア ライトリーク → ハレーション → アナモルフィックフレア → シマー 光の演出はグレーディング後の最終的な明るさに対して発生させる。複数使う場合は「面的な光→点的な光」の順が馴染みやすい
4 空間・大気 フォグヘイズ → ビネット 光演出の上に空気感・視線誘導を重ねて画面全体を馴染ませる
5 破損・トランジション(任意) グリッチ、フィルムバーン 通常は使わない。カット切り替え等で"映像そのものが壊れる"演出をしたい時のみ、他の全効果より後段(グレインの前)に挿入する
6 質感仕上げ グレイン → ノイズオーバーレイ 最後に粒状感を乗せることで、それまでの全効果が同じ「フィルム/センサー質感」で統一される
7 セーフティネット 色オーバーフロー修正@Basic_S 加算・スクリーン合成(ハレーション/フレア等)で100%を超えた色を最後に正常範囲へ戻し、白飛び部分の色被りを防ぐ

補足:

  • Basic_S系(色調補正・色オーバーフロー修正・小数ぼかし)が未導入でも、@Filters_H単体は動作する(ハレーションの「高品質」ぼかしのように自動フォールバックする箇所もある)。
  • 段5(グリッチ/フィルムバーン)を除き、同じ段の中のフィルタは順序を入れ替えても比較的影響は小さい。段5だけは「他の全効果を巻き込んで壊す」性質上、置き場所を意図的に選ぶ。
  • 全部載せる必要はない。まずは 2→3→6 の3段(基礎補正→光演出→質感仕上げ)だけでも十分に画作りが完成する。

キーフレーム設定

すべてのパラメータでキーフレームが使用可能。時間経過とともに効果を変化させられます:

フレーム 0 → 強度 = 0(効果なし)
フレーム 60 → 強度 = 100(最大)
フレーム 120 → 強度 = 0(フェードアウト)

複合効果

複数のフィルタを積み重ねることで、複雑で映画的な表現が可能:

  1. グレイン + フォグヘイズ + ビネット = ビンテージ映画風
  2. グリッチ + ノイズオーバーレイ = サイバーノイズ効果
  3. ハレーション + アナモルフィックフレア + カラーグレード = シネマティック

パフォーマンス最適化

  • 高品質が必要でない場合: パス数を 1、サンプル数を 12 に設定
  • 複数フィルタ同時使用時: 強度を低めに設定してレンダリング時間を短縮
  • リアルタイムプレビュー: 低解像度プレビューモードで確認

トラブルシューティング

エフェクトが見えない

  • 強度が 0: パラメータ値を確認
  • アニメーション OFF かつ古いシード: シード値を変更
  • クリップのアルファチャンネル: アルファが 0 の場合、フィルタが無効化される

パフォーマンスが低下

  • 高品質モード: 無効化する(アナモルフィックフレア)
  • 詳細度: 値を下げる(リキッドディストーション)
  • 複数フィルタ: 順序を変更して効果を最適化

色が不自然

  • プリセット: 別のプリセットを試す(カラーグレード)
  • 色相シフト: 値を調整(ハレーション、アナモルフィックフレア)
  • 周辺減光色: RGB 値を確認(ビネット)

リンク・参照

  • 公式ドキュメント: AviUtl2 Modern Docs
  • スクリプト保存位置: C:\ProgramData\aviutl2\Script\@Filters_H.anm2

作成日: 2026年6月2日
最終版: v1.0


リフト・ガンマ・ゲイン

セクション名: @リフト・ガンマ・ゲイン
説明: カラーコレクションの基幹ツール。暗部(リフト)・中間調(ガンマ)・明部(ゲイン)を RGB 別に動かす。

@カラーグレード が「見た目のプリセット」寄りなのに対し、こちらはトーンカーブを 3 点で押さえる道具。色被りの除去や、素材どうしの色合わせに使う。

パラメータ

パラメータ 範囲 デフォルト 説明
強度 0~100 100 効果全体の強さ
リフト全体 -100~100 0 暗部の持ち上げ。白は動かないので上端が飽和しない
リフトR / G / B -100~100 0 暗部のチャンネル別調整(全体との和が効く)
ガンマ全体 -100~100 0 中間調。+100 で 2 倍、-100 で 1/2
ガンマR / G / B -100~100 0 中間調のチャンネル別調整
ゲイン全体 -100~100 0 明部。+100 で 2 倍、-100 で 1/2
ゲインR / G / B -100~100 0 明部のチャンネル別調整

「全体」と「R/G/B」は加算で合成される。リフト全体=20・リフトB=30 なら、B チャンネルには 50 相当が効く。

処理順

リフト → ガンマ → ゲインの順に適用する(一般的なカラーグレーディングの順序)。

  • リフト: x + L * (1 - x) — 白(1.0)を動かさないので、暗部を上げてもハイライトが飛ばない
  • ガンマ: pow(x, 1/g) — 0 と 1 を固定したまま中間調だけ動く
  • ゲイン: x * g — 明部ほど大きく動く

使用例

  • 黒浮きの除去: リフト全体 = -15
  • 青被りの補正: ゲインB = -20、ゲインR = +8
  • フィルム風のリフト: リフト全体 = +10、リフトB = +15(暗部を青く浮かせる)
  • 素材の色合わせ: 暗部をリフト、明部をゲイン、残差をガンマで詰める

使用時の注意

  • @カラーグレード と併用する場合はこちらを先に適用する。 基準のトーンを整えてから見た目を作る順が扱いやすい
  • ガンマとゲインは ±100 で 2 倍/半分になる指数マッピング。0 が無変化(1.0 倍)
  • 内部は Premultiplied Alpha を解除してから処理し、最後に戻している。半透明部分でも色が破綻しない