スクリプト

プロシージャル模様_H

概要

雲・縞・セル・反応拡散などから模様を作る

詳細説明

プロシージャル模様_H

雲・縞・セル(ひび割れ状の網目)・六方格子・反応拡散(生き物の斑や迷路のような模様)の 5 つの基本形から、
つまみの組み合わせで大理石・等高線・網点・煙・霜・光の筋などの模様を作るカスタムオブジェクトです。
画像素材を用意せずに、資料の背景・文字の中身(クリッピング素材)・合成で重ねる質感素材を作れます。

模様は 基本形 → 歪み → 整形(階調)→ 出力レベル の順に作られます。基本形を選び、残りのつまみで形を変えていく作りです。
よく使う組み合わせは 22 個のプリセットとして同梱しています(下の「プリセット」)。

  • Script/プロシージャル模様_H.obj2(v1.02)

インストール

  1. 次の 2 つを配置する

    ファイル 置き場所
    プロシージャル模様_H.obj2 Script\
    EffectUtils_ColorGrade.lua Script\(色の変換に使う共有モジュール。無いと動きません)
  2. プリセットを使うなら Preset\プロシージャル模様_H.*.preset(22 個)も配置する

  3. AviUtl2 を再起動する(新しく置いたスクリプトは、再起動するまで一覧に出ません)

  4. オブジェクトの追加の カスタムオブジェクト から HexScript → プロシージャル模様_H を選ぶ

使い方

  1. プロシージャル模様_H を置く。初期値では、1920 × 1080 の淡い灰色の雲模様が出る(画面サイズには自動で合わせないので、幅・高さで決める)
  2. 基本形 で模様の種類を選び、大きさ で模様の粗さを決める
  3. 形を崩すなら 歪み量、明暗の付け方を変えるなら 階調 を使う
  4. 最後に 振幅 と 基準 で明るさの幅を、暗色 と 明色 で色を決める

初期値の 振幅 10 は、明るさを狭い幅に抑えた「背景向けの淡い模様」です。
はっきりした模様が欲しいときは、振幅を 100、基準を 50 にします。

出力は常に不透明です。ほかの絵に重ねるときは、標準描画の 合成モード(スクリーン・加算・乗算・ソフトライトなど)で重ねます。

プリセットを使う

オブジェクト設定のアイコンメニューからプリセットを選ぶと、全部の項目がそのプリセットの値になります(幅・高さも 1920 × 1080 に戻ります)。
オーバーレイ用のプリセットの名前に付いている合成モード(ひび(乗算) など)は、プリセットでは設定されません。
標準描画の合成モードを自分で合わせてください。

用途 1: 資料の背景

振幅を小さく(4 ~ 12 程度)して、文字の後ろに置いても邪魔にならない淡い模様にします。
プリセットの「資料の背景」がこの使い方です。

用途 2: 文字やロゴの中身(クリッピング素材)

  1. 文字(またはロゴ)を上のレイヤーに、プロシージャル模様_H をそのすぐ下のレイヤーに置く
  2. プロシージャル模様_H の「上のオブジェクトでクリッピング」を有効にする
  3. 大きさ で、模様の粒が文字の線の太さの 1/3 ~ 1/8 くらいになるように合わせる(粗すぎると単色の面に、細かすぎるとノイズに見えます)
  4. 色は 暗色 / 明色 で付けるか、後から色調補正などで載せ替える

プリセットの「クリッピング」がこの使い方です。

用途 3: 合成で重ねる質感素材(オーバーレイ)

振幅 100・基準 50 にして明暗をはっきり出し、階調 の「累乗」や「閾値」で中間の明るさを減らしてから、合成モードで重ねます。
中間の明るさが多いと、どの合成モードでも「全体が霞んだだけ」に見えます。

  • スクリーン・加算で重ねるなら、黒地に明るい線や点(黒い部分は効かない)
  • 乗算で重ねるなら、白地に暗い線(暗色と明色を入れ替える。白い部分は効かない)

プリセットの「オーバーレイ」がこの使い方です。

プリセット

ファイルは Preset\プロシージャル模様_H.<分類>.<名前>.preset です。

資料の背景

名前 中身 向いている用途
霞 雲・大きさ 180 もやっとした一番控えめな背景
抽象大理石 縞+歪み 60(歪みの大きさ 160) 短い波長で乱れた大理石風の背景
等高線 雲・階調「段」(段数 10) 地形図のような段々の背景
網目 セル(境界)・階調「線」(段数 1) 細い線の網目
網点 六方格子(点)・大きさ 28 細かい水玉
風紋 縞+歪み 40(歪みの大きさ 400)・重ね回数 2 長い波長でゆるくうねる砂紋
紙質感 雲・大きさ 3.5・重ね回数 1・振幅 4 紙のようなごく細かいざらつき

クリッピング

名前 中身 向いている文字
大理石 縞+歪み 90 細い文字にも使える
煙 雲・重ね回数 5・減衰率 0.55 太い文字
マーブリング 縞+歪み 200・歪みの反復 5 面積のある文字
反応拡散 反応拡散・ステップ数 1200 中くらい ~ 太い文字
ステンドグラス セル(セル番号)・ばらけ 45 中くらい ~ 太い文字
貫入 セル(境界)+反転+累乗(指数 8) 大きめの文字(陶器のひび)
地層 縞・向き 90・不均等 120 横書きの文字
鱗 六方格子(セル距離)・点の大きさ 95 規則的な模様が欲しいとき

クリッピング用は、色を後から載せる前提で灰色(暗色 黒 / 明色 白、振幅 10)です。

オーバーレイ

名前の括弧内が、重ねるときの合成モードです(プリセットでは設定されません)。

名前 中身 合成モード
コースティクス(スクリーン) セル(境界)+反転+累乗(指数 9)・歪み 55 スクリーン(水底の揺らめく光)
光筋(スクリーン) 雲・縦横比 900・閾値(しきい値 74 / 柔らかさ 24) スクリーン(縦に差し込む光の筋)
霜(スクリーン) セル(境界)+反転+累乗(指数 6)・歪み 60 スクリーン
放電(加算) セル(境界)+反転・閾値(しきい値 98 / 柔らかさ 2) 加算(細い稲妻状の線)
ひび(乗算) セル(境界)+反転+累乗(指数 10)・暗色と明色を入れ替え 乗算(白地に黒いひび)
グレイン(ソフトライト) 雲・大きさ 2.5・重ね回数 1・振幅 30 ソフトライト(フィルムの粒子感)
水滴(スクリーン) セル(距離)+反転+累乗(指数 14) スクリーン

パラメータ

基本形や階調によって、関係のない項目は隠れます(各表の「表示」の列)。
「常に」とある項目は、使わない基本形でも表示されたままです。

出力サイズ

項目 範囲 初期値 説明
幅 16 ~ 4000 1920 作る画像の幅(px)
高さ 16 ~ 4000 1080 作る画像の高さ(px)

基本形

項目 選択肢 初期値 説明
基本形 雲 / 縞 / セル / 六方格子 / 反応拡散 雲 模様の元になる形
  • 雲: ふわっとした濃淡のノイズ
  • 縞: 平行な縞(向き 0 で縦縞、90 で横縞)
  • セル: 点をばらまいて、いちばん近い点ごとに区切った領域(ひび割れ・細胞・石畳のような形)
  • 六方格子: 蜂の巣状に並んだ点
  • 反応拡散: 2 つの物質が反応しながら広がる計算を繰り返して作る、斑点や迷路のような模様

形

項目 範囲 初期値 表示 説明
大きさ 1 ~ 400 100 常に 模様の大きさ。100 で、画像の短辺におおよそ模様 4 つ分(雲のかたまり 4 つ、縞 4 周期、セル・六方格子の 4 区画)。大きいほど粗い
縦横比 10 ~ 1000 100 常に 100 で縦横同じ。上げると模様が縦に引き伸ばされ(筋になる)、下げると横に伸びる。伸びる方向は 向き で回る
向き -180 ~ 180 0 常に 模様の向き(度)
シード 0 ~ 9999 0 常に 模様の出方を変える種

粒度

雲と、歪み・縞の不均等の揺らぎに使います。歪みを掛けていないセル・六方格子・縞・反応拡散には効きません。

項目 範囲 初期値 表示 説明
重ね回数 1 ~ 6 3 常に 細かい揺らぎを何段重ねるか。多いほど細部が増える
減衰率 0.20 ~ 0.80 0.40 常に 細かい段をどれだけ強く重ねるか。大きいほどざらつく
周波数倍率 1.50 ~ 3.00 2.00 常に 1 段ごとにどれだけ細かくするか

歪み

すべての基本形に掛かります。

項目 範囲 初期値 表示 説明
歪み量 0 ~ 300 0 常に 模様を揺らがせてゆがめる量。0 なら歪ませない
歪みの大きさ 10 ~ 800 200 常に ゆがみの波の大きさ。大きいほど長い波でゆるくうねり(風紋)、小さいほど細かく乱れる(大理石)。歪み量が 0 のときは効かない
歪みの反復 1 ~ 8 1 常に 歪みを何回に分けて掛けるか。1 なら大理石、3 ~ 8 で筋が伸びて渦を巻くマーブル模様になる。回数を増やしても全体の歪み量は変わらない。歪み量が 0 のときは効かない

縞

項目 範囲 初期値 表示 説明
不均等 0 ~ 200 0 基本形が縞のとき 縞をまっすぐに保ったまま、1 本ずつの太さをばらつかせる(地層)

セル

項目 範囲 / 選択肢 初期値 表示 説明
セル出力 距離 / 境界 / セル番号 境界 基本形がセルのとき 距離: 点の近くが暗く、離れるほど明るい丸い塊。境界: 区画の境目が暗い線になる。セル番号: 区画ごとに違う明るさで平らに塗り分ける
ばらけ 0 ~ 100 80 基本形がセルのとき 点の散らばり方(%)。0 なら正方形の格子に整列する

六方格子

項目 範囲 / 選択肢 初期値 表示 説明
格子出力 点 / セル距離 / セル番号 点 基本形が六方格子のとき 点: 丸い点(水玉)。セル距離: 点の中心が明るく、点の縁で暗くなる勾配(鱗・タイルの陰影)。セル番号: 区画ごとに違う明るさで平らに塗り分ける
点の大きさ 0 ~ 100 40 基本形が六方格子のとき 隣の点との間隔に対する点の直径(%)。セル番号のときは効かない
大きさのばらつき 0 ~ 50 0 基本形が六方格子のとき 点ごとに、大きさを ± この % の範囲で変える

反応拡散

項目 範囲 初期値 表示 説明
供給率 0.010 ~ 0.090 0.055 基本形が反応拡散のとき 模様の種類を決める値の 1 つ。除去率との組み合わせで、斑点・迷路などの出方が変わる
除去率 0.040 ~ 0.075 0.062 基本形が反応拡散のとき 同上
ステップ数 100 ~ 2000 800 基本形が反応拡散のとき 計算を繰り返す回数。多いほど模様が育つ

初期値の供給率・除去率で 1200 ステップ回すと、迷路状の模様になります(実機で確認)。

整形

項目 範囲 / 選択肢 初期値 表示 説明
階調 連続 / 段 / 線 / 累乗 / 閾値 連続 常に 明暗の付け方。下の説明
段数 1 ~ 32 8 階調が段・線のとき 段: 明るさを何段に分けるか(1 は 2 と同じ 2 値)。線: 何段の境目に線を引くか
線幅 0.5 ~ 20.0 2.0 階調が線のとき 線の太さ(おおよそ px)
指数 0.1 ~ 32.0 4.0 階調が累乗のとき 大きいほど暗い部分が広がり、明るい部分だけが残る。1 より小さいと逆に明るくなる
しきい値 0 ~ 100 80 階調が閾値のとき これより明るい部分だけを明るく、ほかを暗くする境目(%)
柔らかさ 0 ~ 50 5 階調が閾値のとき しきい値の境目のぼかし幅(%)。0 に近いほどくっきり 2 値になる
コントラスト -100 ~ 100 0 常に 明暗の差。階調より先に掛かる
反転 ON / OFF OFF 常に 明暗を反転する。コントラストの後、階調より先に掛かる
  • 連続: そのまま
  • 段: 段数ぶんの明るさに分ける(等高線の塗り分け)。段数 1 は段数 2 と同じ 2 値になる(v1.01 まではほぼ全面が暗くなっていた)
  • 線: 段の境目にだけ線を引く(等高線・網目)。明るさが平らな部分には線が出ない
  • 累乗: 暗い部分を潰して明るい部分だけを残す(スクリーン・加算で重ねる素材向け)
  • 閾値: しきい値より明るい部分だけを残す(放電・光の筋のような、ほとんどが暗い絵)

コントラストはプラスで強まり(100 で明暗の差が 4 倍)、マイナスで弱まって -100 で平らな灰色になります。明暗は反転しません
(v1.01 までは -33 付近で平らになり、それより下げると明暗が反転していました)。明暗を反転したいときは 反転 を使ってください。

出力レベル

項目 範囲 初期値 表示 説明
振幅 0 ~ 100 10 常に 暗色から明色までのうち、模様が使う明るさの幅(%)。10 なら基準を中心に幅 10%(前後 5% ずつ)に収まる。100 で暗色から明色まで使い切る
基準 0 ~ 100 50 常に 模様の明るさの中心(%)。0 で暗色寄り、100 で明色寄り
暗色 - 000000 常に 模様のいちばん暗い部分の色
明色 - ffffff 常に 模様のいちばん明るい部分の色

注意

  • 出力は常に不透明で、透明な部分は作れません。ほかの絵に重ねるときは合成モードを使います
  • 模様そのものは時間で動きません。 動かすなら、項目(シードや歪み量など)のトラックを動かします
  • 端と端をつないで並べても継ぎ目が出ない(シームレスな)模様にはなっていません。1 枚の背景として使う前提です
  • 反応拡散の模様は、大きさ 100 のとき画像の短辺 1 つ分ごとに同じ模様が繰り返します(大きさを小さくするほど繰り返しが増えます)。
    つなぎ目は出ませんが、横長の画像では同じ形が並ぶのが見えることがあります
  • 反応拡散は毎フレーム計算し直します。1200 ステップのものを 2 つ並べたフレームで 25.5 ms(実機)でした
  • 雲・重ね回数 6・歪み 80・累乗の 1920 × 1080 で、1 フレーム 15.8 ms(実機)でした